クリスマス キャロル ディケンズ。 クリスマス・キャロル (岩波少年文庫)

小説『クリスマス・キャロル』あらすじと感想。ディケンズ永遠の名作

クリスマス キャロル ディケンズ

なんとなく「クリスマスソングのことでしょ?」とあいまいだったり。 今回は、 クリスマスキャロルとは何なのか、その意味と、クリスマスキャロルという小説のあらすじ要約と登場人物を紹介します。 クリスマスキャロルとは?意味は? クリスマスキャロルとクリスマスソングとは厳密に言うと違います。 しかし、今では明確な判断基準はありません。 そもそもキャロルとは 収穫の時期などに歌われる民謡のようなものでした。 そこに宗教的な歌詞が付けられるようになり、やがて キリストの誕生にまつわる場面や逸話などが歌詞となったクリスマスキャロルが生まれました。 Carolの英語の意味としては『宗教的な祝歌や聖歌』という意味です。 欧米ではクリスマスイブの夜、教会に集まった子供たちがクリスマスキャロルを歌いながら近所の家を訪ねる慣習があり、これを英語では「キャロリング」と言います。 一般的に、クリスマスキャロルとして呼ばれている代表的な曲は「きよしこの夜」「荒野の果てに」「もろびとこぞりて」など。 また、クリスマスキャロルは歌だけでなく、 小説も有名です。 小説「クリスマスキャロル」はイギリスで1843年に発行された中編小説です。 著者はイギリスの文豪チャールズ・ディケンズで、この「A CHRISTMAS CAROL」をきっかけに、チャールズ・ディケンズは世界的に有名な作家となりました。 クリスマスストーリーとしてはとてもポピュラーな作品で、アメリカなどで映画化もされています。 もちろん日本語訳の本もあります。 舞台化などもされていて、2013年に草刈正雄さんが主演を務められました。 では、 小説「クリスマスキャロル」がどのような物語なのか、登場人物とあらすじ要約を紹介します。 読書感想文にこのクリスマスキャロルが選ばれることも多いので参考にしてみてください。 クリスマスキャロルの登場人物紹介 まずは、クリスマスキャロルの主な登場人物 人間5人と幽霊3人 を紹介します。 会計事務所を営む、冷酷非道な初老の男性。 物語は19世紀のロンドンが舞台。 主人公スクルージは、クリスマスイブも仕事に追われていました。 ケチで頑固で金儲けの事しか考えていないスクルージは、取引先だけでなく友人や知人、隣人にいたるまでありとあらゆる人から嫌われていました。 甥であるフレッドからクリスマスパーティーに誘われても追い返し、少ない給料で働き尽くめのボブがたった1日のクリスマス休暇を申請しても嫌味ばかり言います。 仕事が終わり自宅に帰ったスクルージの前に、7年前に亡くなったマーレイの霊が現れて忠告をします。 スクルージ 左 の前に現れたマーレイの霊 右 マーレイは生前の行いが悪かったせいで7年経った今でも成仏できずにいること、スクルージも今のままではマーレイも同じ道をたどってしまうこと、そしてスクルージの前に3人の幽霊が現れることを告げて消えていきました。 眠りについてスクルージの前に第一の幽霊が現れます。 この霊は「過去を見せる幽霊」で、かつては家族の中でも妹にしか心を開かなかった少年時代、そして金銭欲・物欲の塊となってしまった青年へと変化していく様子を見せ付けます。 なかでも、別れを告げ去っていった婚約者が他の男性と結婚し、子供を囲んで幸せな家庭を築いている姿を見せられた時は、苦痛に耐えられないスクルージは幽霊に掴みかかりました。 その後、スクルージの前に「現在を見せる幽霊」である第二の幽霊が現れます。 第二の幽霊 左 この幽霊がまず見せたのはボブの家庭の光景でした。 貧しいながらも奥さんが精一杯手料理を作り、病気を抱えるティムを囲んでとても楽しそうな一家団欒の様子を見せると同時に、ティムがそう長くは生きられない事を幽霊がスクルージに告げます。 また、フレッドの家で開かれているクリスマスパーティーの光景も見せました。 伯父であるスクルージを呼べずとても悲しんでいるフレッドの姿や、たくさんの人とパーティーを楽しんでいる姿などを見せました。 第二の幽霊と一緒に世界中を飛び回ったスクルージは疲れきって眠りにつきます。 最後に現れた第三の幽霊は無言のままスクルージを見慣れたロンドンの市街地へと連れて行きます。 スクルージはそこである男性が亡くなったと聞かされます。 その男性は皆から嫌われていて誰にも看取ってもらえず孤独死して、さらに亡くなった事を悲しむ人は誰一人いませんでした。 それどころか、家に訪れたたくさんの人がその亡くなった男性から服を剥ぎ取り、家中の物を盗んでいくのでした。 そして第三の幽霊は、誰も世話をしないまま荒れ果てた男性の墓をスクルージに見せます。 その墓に刻まれた「エベニーザ・スクルージ」という名前を目にし、ようやくこの男性が自分自身であることに気付きます。 ここにきてようやく改心する事を決心し神の慈悲にすがるのでした。 目が覚めたスクルージは日付を確認すると、その日はクリスマスでした。 三夜連続で幽霊と会っていたと思っていましたが、実はたった一夜の出来事だった事を知ります。 そして、心を入れ替えたスクルージは、まずボブの家に高級七面鳥を届けるように手配し、ボブの雇用を見直し、ボブ一家への援助を申し出ます。 それから急いでフレッドの家で開かれているクリスマスパーティーに駆けつけます。 マーレイと幽霊たちに感謝と誓いを捧げたスクルージは、全ての人に対して優しくなり、後に病気が治ったティムから「第二の父親」と呼ばれとても慕われました。 こうしてスクルージは「ロンドンで一番クリスマスの過ごし方を知っている男」として語り継がれるようになったのでした。 クリスマスキャロルの感想 先程も紹介したように、小説クリスマスキャロルは読書感想文の題材にも選ばれるなど、初版から170年以上経った今でもたくさんの人に読まれています。 ディズニー映画でもリメイクされていて、とても人気があり評判も良いようです。 以下、ディズニー映画も含めたクリスマスキャロル関連の感想です。

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救世主キリストと文豪ディケンズ。ふたつの「クリスマス・キャロル」をめぐるストーリー(accounts.healthteacher.comサプリ 2017年12月14日)

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教訓的な内容ともいえそうな、本作のあらすじをたどってみましょう。 ロンドンの下町で商売をしているスクルージは、強欲で、エゴイストで、ケチで、思いやりのカケラもない人物として嫌われていました。 慈善的な寄付なんていうのはもっての他、7年前に亡くなった共同経営者のマーレイの葬式から、副葬品であるお金を持ち去るほどの強欲ぶりでした。 そのマーレイの幽霊が、クリスマスの前日の夜スクルージの前に現れます。 そして、なぜか鎖でがんじがらめになった姿で「金銭欲にまみれた人間にどんな悲惨な運命が待っているか」ということを教えるのです。 そしてスクルージの生き方を変えるため、3人の幽霊が今から姿を現すということを言い残していきます。 3人の幽霊は、それぞれ「過去」「現在」「未来」の精霊としてスクルージの前に順番に姿を現しました。 そして彼に関係するさまざまな光景を見せるのです。 それは彼が忘れていたこと、思い出したくないこと、見たくもないことばかりでした。 目の前に現れる光景に心を揺さぶられ、疲れ切った彼は、未来の精霊が見せた最後の場面に衝撃を受けるのです。 本作はとてもシンプルで、分かりやすいストーリーなので、子供たちにも理解しやすい物語でしょう。 『クリスマス・キャロル』とは、元々クリスマス・イヴに歌われる歌のこと。 キリストの生誕を祝うストーリーが入れ込められており、宗教的な意味合いが濃い賛美歌を指していました。 しかし古くは、キャロルとはお祝いの歌として一般民衆が歌ったものだったとか。 今ではジングルベルなど、クリスマスにちなんだ歌全般を呼ぶ言葉になっているようです。 この物語の冒頭は、スクルージがクリスマス・キャロルを歌いにきた少年たちの寄付を渋るところから始まります。 本作、そして彼という人物の象徴的な場面ともいえますね。 そんな『クリスマス・キャロル』は何度も映画化されています。 1970年には、ミュージカル映画としても上映。 また1984年にはクライブ・ドナー監督によって、豪華キャストでの映画化が実現しました。 ディズニーもアニメ映画を手がけています。 後にドナルド・ダックの叔父としてキャラクターが定着するスクルージおじさんは、この映画から登場したキャラクターです。 ドナルドは甥として登場し、ミッキーたちディズニーキャラクターたちも、それぞれの役をもらって出演しています。 2009年にはCGを駆使して、再びディズニーが映画化に試みました。 監督は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキス監督です。 ここでは、それぞれの登場人物の性格などを紹介していきます。 スクルージ 金儲け一筋で、思いやりのカケラもない老人。 そんな生き方をしてきたわけですから、当然みんなからは嫌われています。 側にいたのは、共同経営者であるマーレイですが、彼のお葬式の副葬品のお金でさえ持って帰ってしまうというのには、ついつい呆れ果てます。 マーレイ スクルージの、かつての共同経営者。 幽霊となって、彼に生き方を変えるように進言するなど、心配してくれている様子が見られます。 フレッド スクルージの甥。 クリスマスにはわざわざおじさんの家を訪ねて、ともにクリスマスのお祝いをしようと誘ったりもします。 スクルージは、もちろん断るのですが……。 マーレイとフレッドの存在が、強欲で救いようのないスクルージの性格に、まだ改善の余地があるという一縷の望みがあることを示唆しているのではないでしょうか。 それぞれの幽霊が伝えたかったことを考察! 過去、現在、未来の幽霊たちはそれぞれ何を見せて、何を伝えにやってきたのでしょうか。 過去の幽霊は、スクルージが忘れていた昔の記憶を甦らせます。 嬉しいことだけではなく、悲しい記憶も含めてです。 現在の幽霊は、今この時に起きているさまざまなクリスマスの光景を見せに連れ出します。 そして未来の幽霊によって見せられたものは……。 幽霊たちは「ああしろ」「こうしろ」とは一言も言っていません。 ただ彼に自分の人生を振り返らせ、現実を見せ、そして人生の末路を認識させたのです。 どうすればいいかは自分で考えろ、そして未来は変えることができる、ということを教えたかったのでしょう。 彼のなかに残る、そのわずかな思いやりの心にかけたのかもしれません。 本作が世に出た時代のイギリスは、産業革命の急速な発展により、それによって生み出された失業などによる貧困や、さまざまな問題を抱えていました。 人々の心はすさみ、クリスマスといえども、それを喜んだり祝ったりという気持ちは起こらなかったのです。 クリスマスツリーを飾る家もほとんどなく、ご馳走を食べる経済的な余裕もなく、人を思いやる心の余裕も、もはやありませんでした。 そんな時出版されたのが『クリスマス・キャロル』。 当時の人々の心の奥底にある気持ちを揺り動かした本作は、爆発的なヒットとなりました。 スクルージは、まさに富んでいるイギリスという社会と、裕福な人の象徴でした。 この本をきっかけに自らをスクルージととらえ、人々のなかに思いやりが芽生え始めたのです。 クリスマスを祝うという心の余裕と、幸せを見つけ始めたといえます。 現在のクリスマスの華やかさは本作のおかげという部分もあるのかもしれません。 『クリスマス・キャロル』の結末をネタバレ解説!名言も紹介 ほとんどハッピーエンドしか書かなかったといわれるディケンズですから、おのずと、この物語の結末もうかがいしれると思います。 幽霊たちに出会ったその後のスクルージは、どうなったのでしょうか。 その結末を知るために、『クリスマス・キャロル』の素敵な名言をいくつか挙げておきましょう。 「 世の中には、幸せを感じること、喜びを与えられることがいくらでもありますよ」 (『クリスマス・キャロル』より引用) 「 世の中はうまくなっているもので、病気や悲しみは伝染するが、 その一方で笑いや喜びもとても移りやすいものなのだから 道理にかなっているということだ。 」 (『クリスマス・キャロル』より引用) 産業が発達し、経済も成長してくると、世の中に生じるひずみ。 そのせいで人々は「心」を失っていくものなのでしょうか。 いつの時代でもその法則が変わらないのだとしたら、今こそ『クリスマス・キャロル』が必要なのかもしれません。 今度のクリスマスにはスクルージのように、過去・現在・未来と、自分自身を見つめ返すような、そんな過ごし方をしてみてはいかがでしょうか。

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クリスマス・キャロル (新潮文庫)

クリスマス キャロル ディケンズ

『クリスマスキャロル』ってどんな話なの? 『クリスマスキャロル』は、英国イギリスの文豪 チャールズ・ディケンズの小説です。 1843年に出版されたこの中編小説は、金の亡者である主人公・スクルージがクリスマスイブに様々な不思議な体験をする事で改心する物語。 そのクリスマスキャロルの あらすじを紹介したいと思います。 クリスマスキャロルのあらすじ 初老の商人・ スクルージ。 彼は血も涙もない冷徹な金儲け一筋の商売を続け、強欲極まりない生き方をしていました。 共同経営者であるマーレイがなくなった時も彼への布施を渋るだけでなく、人々が彼があの世でお金に困らないようにと施した冥銭(めいせん)でさえ持ち帰ってしまうほどの守銭奴(しゅせんど)。 当然スクルージは取引相手の商人からだけでなく、隣人からさえもひどく嫌われていました。 クリスマスイブの夜に・・ ある年のクリスマスイブの夜。 マーレイの亡霊はスクルージを訪ね、スクルージが改心して新しい人生を送ることが出来るように、3人の精霊がスクルージを訪ねる事を伝えます。 スクルージと同じように、お金に取りつかれ、物欲にまみれた人生を送ったマーレイ。 彼は生前の罪に比例した鎖にまみれた悲惨な死後の運命を送る自分の姿を見せ、スクルージに生き方を改めるように諭します。 マーレイが言ったように、スクルージの前に 3人の精霊が現れます。 過去のクリスマスの霊、 現在のクリスマスの霊、 そして、 未来のクリスマスの霊 です。 過去のクリスマスの霊は・・ 過去のクリスマスの霊は、スクルージが夢と素朴な心を持っていた少年時代を見せてくれます。 過去にあった懐かしい人々に会わせてくれたのです。 まずは、初めての雇い主。 スクルージを自分の息子のように接してくれ、妹と自分をクリスマスパーティーに招待してくれた優しいフェジウィグさん。 そして、彼の唯一の恋人・ベル。 将来を約束した相手でしたが、ベルは自分よりもお金を愛するスクルージに気付き、婚約を破棄したのでした。 スクルージは耐え切れなくなり、精霊から帽子を奪って光景を消します。 現在のクリスマスの霊は・・ 現在のクリスマスの霊は、スクルージの知人たちのクリスマスを見せてくれます。 わざわざ自分を訪ね、クリスマスを祝ってくれた甥・フレッドを「くだらない」と冷たくあしらってしまったスクルージ。 甥のフレッドは、家族の愛であふれた夕食会を楽しみながら、スクルージを食事会に呼べなかった事を惜しんでいます。 スクルージの簿記として安月給で働くクラチットの家族は、貧しくも明るい家庭とても質素な食事会を開いていました。 そこで、クラチットの末っ子が長くは生きられない事を知ります。 クラチットの家族を救うことを約束するスクルージでしたが、施しを拒否した際にスクルージが言った言葉、 『余分な人口が減って丁度良い』と言う言葉を精霊に聞かされるのです。 未来のクリスマスの霊は・・ 未来のクリスマスの霊は、人々の浅ましい姿をみせます。 ある評判の悪かった男は、大家にひとりぼっちで家で死んでいるのを発見されるのです。 それを知った人々は悲しむどころか喜びます。 シーツに包まれただけの無惨な死体。 人々は死体から服をはぎ取り、彼の家にから様々な物を盗みだします。 そして精霊は、クリスマスに一人ひっそり死んでいったこの男の墓石を見せました。 こうして初めて、スクルージはこれが自分の死に様だと知るのです。 スクルージがどう変わったか? 翌日目覚めた彼は、甥のフレッドの家族とクリスマスを過ごし、クラチット家には御馳走を送り昇給を約束します。 この日を境に、スクルージは変わりました。 クリスマスの魔法が、彼を 優しく愛にあふれた人間に生まれ変わらせたのです。 スクルージは、マーレイと3人の精霊に 改心の誓いをしました。

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