れん ごく きょう じゅ ろう。 しょうじいちだいじ、けつみゃくしょう

【鬼滅の刃】煉獄 杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)の強さと能力考察、鬼殺隊の炎柱!

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郎 音読み…「ロウ」 訓読み…「おとこ」 意味…おとこ、若い男性、家来、男子の名に添える語 参考: 「煉獄」という言葉は実際に存在します。 カトリックの教理で、小罪を犯した死者の霊魂が天国に入る前に火によって罪の浄化を受けるとされる場所、およびその状態。 天国と地獄の間にあるという。 「煉獄」はキリスト教(カトリック)において「 火によって罪の浄化を受ける」場所。 代々、炎柱を輩出する名家にぴったりの名字といえます。 「 杏 あんず」は、食用以外にも薬として長く使われています。 また医師の別称を「 杏林 キョウリン」とも言います。 母の瑠火は病気持ちだったこともあり、それを示唆したものなのか。 ちなみに関係ないかもしれませんが、アーモンドのことを 巴旦杏 はたんきょうともいいます。 煉獄家の家系は目元がアーモンドっぽいですよね。 後ろ二文字は父の槇寿郎の文字と同じです。 煉獄杏寿郎という名前には歴代炎柱の家柄と長寿を願う親の願いが込められているといえます。

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「れんごくきょうじゅろう」の漢字の変換方法!意味も熱い

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『四字熟語の百科事典』は、 小学校で習う簡単な四字熟語から 漢字検定1級に出題されるような非常に難易度が高い四字熟語までを、小学生や中学生でも簡単に分かるように解説しているサイトです。 四字熟語は私たちの毎日の生活にしっかりと根づいています。 それは、四字熟語を使うことにより、 表現がバシッと的確に決まるからです。 四字熟語は生き生きした表現を作る、だからこそ、 中学の入学試験、そして高校、大学の入学試験にまで出題されるのです。 四字熟語のもとになっている漢字は、一字一字が固有の概念を備えた「語」であり、一字が一音節で発音されるという特徴をもっています。 この漢語の特質を生かして、口ずさみやすい四字句、四音節の、しかも含蓄に富む意味内容を表現する漢語が 四字熟語です。 当サイトの逆引き検索はこちらをお使いください。 四字熟語一覧を50音別に検索 「あ」で始まる四字熟語• 「い」で始まる四字熟語• 【スポンサーリンク】 「う」で始まる四字熟語• 「え」で始まる四字熟語• 「お」で始まる四字熟語• 【スポンサーリンク】 「か」で始まる四字熟語• 「き」で始まる四字熟語• 【スポンサーリンク】 「く」で始まる四字熟語• 「け」で始まる四字熟語• 「こ」で始まる四字熟語• 【スポンサーリンク】 「さ」で始まる四字熟語• 「し」で始まる四字熟語• 【スポンサーリンク】 「す」で始まる四字熟語• 「せ」で始まる四字熟語• 「そ」で始まる四字熟語• 「た」で始まる四字熟語• 「ち」で始まる四字熟語• 「つ」で始まる四字熟語• 「て」で始まる四字熟語• 「と」で始まる四字熟語• 【スポンサーリンク】 「な」で始まる四字熟語• 「に」で始まる四字熟語• 「ぬ」で始まる四字熟語• 「ね」で始まる四字熟語• 「の」で始まる四字熟語• 「は」で始まる四字熟語• 「ひ」で始まる四字熟語• 「ふ」で始まる四字熟語• 「へ」で始まる四字熟語• 「ほ」で始まる四字熟語• 「ま」で始まる四字熟語•

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暁 〜小説投稿サイト〜: 転生旅行 設定: 忍術(ナルト)

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「禰豆子!!!!」 「煩い!!」 「あだっ!!」 ハッと見開いた白い天井へ手を伸ばした矢先、視界を覆った陰に容赦なく腹を殴られ悶絶する。 じんと長引く痛みを癒す間、白いベットと薬品の匂いにこの場所の名前を突き止め、そうしてことの経緯を思い出した。 あの時、鬼舞辻無残を認識した瞬間、雪崩の如く脳みそに割り込んで来た一人分の人間の記憶、感情、感覚をその僅か一瞬で理解した途端、思考回路は当然に許容範囲を大きく上回ったことで熱暴走を起こし、敵を目前に気絶した。 夢の中では再度、鏡写しの自分が見て感じた記憶をゆっくりとなぞっていき、思い出したくもない死の光景を体験させる。 隙間隙間に在る笑顔が残酷なまでに悲しくて、何度泣いてしまったか分からない。 信じたくないと首を振ったところで無意味なのは、鬼舞辻無残とお館様で痛いほど理解できた。 どんな意味であってもあの二人の存在感は、唯一無二だから。 「転入早々気絶とはいい度胸だな、転校生」 「…っ」 「…泣くほど痛いか。 貧弱になったな」 痛いよ、痛い。 心臓のどこもかしこもいろんなところが痛くてたまらないんだ。 死んでいった人達のことを思い出すと、この時代の平和に痛くなるんだ。 斬った鬼の最期を思い出すと、どうしてか胸が痛くてたまらない。 なにより、大切な鬼殺隊の人達ともう一度、戦いなんてない場所で同じ時を過ごせている事がどうしようもなく胸を締め付けるんだ。 「ゆ、しろ、う」 「…!」 「ゆしろ…ゆし、ろう…ッ」 これは俺の幻なんかじゃない。 水が、雷が、獣が、炎が、霞が、音が、蝶々が、数えきれない意思が紡いだ未来だ。 「このタイミングで思い出すのか、お前は」 「…覚えて、るのか」 「不幸にもな。 珠世様、無残や十二鬼月に加えた一部の鬼達も取り戻している」 良かった。 珠世さんと一緒に居れたんだな。 「そうか」 「あの学園に逃げ戻りたくなっただろう」 「いいや。 …どうしてだ?」 「はぁ…」 前も今も変わらない。 俺は禰豆子を守るために戦っている。 そこに前世の記憶が在ろうがなかろうが、選択は揺らがない。 「お前の仲間を殺した鬼達がわんさかと居る場所だぞ」 「ああ」 「中にはお前を覚えている者もいる。 …恨まれているかもしれない」 「うん」 「……それに、お前は恨めしいと思わないのか?妹を散々傷つけた鬼だぞ、お前の上司を殺した鬼だ、人を餌として喰らっていた鬼だと言うのに」 「…それは、憎いよ」 「そらみろ」 沢山の人達の幸せな人生を喰らった鬼に優しくなんて出来ない。 人々の為に戦い抜いたあの人達を殺した鬼を許すなんてできない。 強靭な体を、美しい瞳を、動く足を、振るう腕を奪った鬼へ笑う事なんてできない。 「でも、」 じっと見つめてくる愈史郎を見つめ、安心させる様に笑う。 匂いで分かるんだ。 出ていけと言っているように聞こえるけれど、ずっと俺を心配してくれている匂いがしてる。 誰かが来ないように保健室で見張っていてくれたんだろう。 だってもう効きはしないのに、真新しい藤の香が焚かれているから。 珠世さんが居ないのに、傍には水と冷たい濡れタオルが見えた。 「もう誰も鬼じゃない」 バチンッ!!と勢いよく両頬を叩いて、少し前までの自分を改める。 「今ので鬼を恨んでた俺は居なくなった。 今日俺は、人として生きる愈史郎や他の皆と、もう一度出会ったんだ。 俺は愈史郎と友達になりたいよ」 優しい人達だった。 悲しい生き物だった。 もう誰も死ななくていいのなら、それ以上なんてないんだ。 「……救いようのない阿呆だな。 そう簡単に切り替えられる筈がない」 「ならその度に頬を叩いて改め直す。 あの時と今は違う」 「未だに人から恐れられる暴力集団を?」 知っているんだ。 兎に角喧嘩っ早い連中で、病院送りになったりされたりする人が後を絶たないって。 でも知ってる。 その中に死人が一人もいなかったこと。 後遺症の残るまでズタズタに壊された人はいない事。 どれだけ手や足が早くても、それでも行動にはちゃんとした正当な理由がある事を。 「もちろん!」 [newpage] 「炭治郎」 「どうした?」 「炭治郎」 「……?」 女子生徒がグラウンドでサッカーに励む一方、体育館の男子バスケで負傷者が続出する中、試合に割り込めば死者が出兼ねないと一般人が全員怪我で退場するまでの待機を命じられた炭治郎は、同じ状況にある狛治にじっと見つめられ訝し気に首を傾げた。 自分の名は両親がくれた大切な名だが、こう何度も何度も内容なく呼ばれると羞恥心が後追いで襲ってくる。 「そう、炭治郎だ」 「…何が言いたいのか全く分からないぞ」 「お前は何故杏寿郎を名で呼ばない」 「えっ」 至極真面目にそう問われ、流れのまま素直に思案する事三秒と少し。 雪崩の如く落ちてきた様々な感情とそれに伴った疑問驚き言い訳etc. 何も無いのにむせ返った炭治郎へきょとんと小首を傾げる狛治を他所に乱れた息を整える。 その間僅か一呼吸で身体に巡った熱は、頬をじゅわりとした朱に染め上げた。 「なな、なにを言い出すんだ突然!!?」 「好いている人間は普通下の名で呼ぶ。 好意の証としてもだが、互いを繋ぐ深い関係を相手へ誇示する為だ。 お前は杏寿郎を好いているだろう」 「…そりゃ、そうだよ。 あんな良い人、尊敬しないはずがない」 「なら名で呼べ」 だからどうして好意=下の名呼びになるんだろうか。 転校してから二週間と少しを過ごし改めて色々なことを知れたが、狛治はまだよく分からない時がある。 本人の自覚は無いとして、ちょっと天然な気がする。 普段の態度や言動で尊敬や敬愛は十二分に伝えられきれるだろうし、何より人に好かれる煉獄先生は個人に鬱陶しいほどのアピールをされても困らせるだけだ。 「煉獄さんは先生だよ。 そんな軽々しく呼ぶのは失礼だ」 「前世の記憶が在るお前達にその隔たりは必要か?」 「れ、煉獄先生が記憶持ちかどうかなんて分からないだろう!」 前世の記憶を持っている鬼達に接触したことで己の何らかが呼応し、瞬間的に一つの人生を思い出せたのだろう。 ならば鬼殺学園に在籍する彼らは思い出していない可能性がかなり高い。 それが炭治郎の推測だった。 「仮にその仮説が正しいとして、お前は共有者が欲しいと望まないのか」 「要らないよ。 そんなものなくたって、俺が覚えていればそれで十分だ」 「……阿呆か」 いつだって傍に居てくれた烏や、傷だらけになった鬼狩りを温かく出迎えてくれる藤の花の家紋や、出会った人々の優しい笑顔や、仲間達と食べたご飯や、確かに在った幸せの記憶はとてもとても愛おしいけれど。 そんなものを容易に跳ね除けてしまう業と死と血と涙と絶望ばかりの記憶は、同じくらい辛くて悲しい。 救えなかった人を想いだし悔やんだり、別の場所で亡くなっていく仲間達の前で手を合わせたり、全身がバラバラになる痛みを思い出すのはどれだけの苦痛が伴うのか。 大切な人が、目の前で死んだ記憶を鮮明に掘り返すのはどれだけの辛苦が伴うのか。 通りすがるたびに、これから会話を重ねる毎にあの姿を重ねて見てしまうから。 どれだけ頑張っても、今だけを見つめることは出来ないだろう。 また会えてよかった、守って貰ってばかりでごめんなさい、禰豆子を認めてくれてありがとうございました。 貴方達の生き方を汚さない選択が出来ていましたか。 貴方達の選択が正解だったと胸を張って言える道を進めていましたか。 会いたかった。 ずっと、ずっと。 「掌中の珠だったのはどちらだろうな」 「……え?狛治、もう一回言ってくれ」 「…だからそれだ」 指をさされ再三首を傾げる。 「俺のことは狛治と呼ぶんだ、杏寿郎は何故呼べない」 「それは……」 狛治とは今世では同い年の同じクラスで、まず一番にこの学園で仲良くなれた友人だからだ。 煉獄先生は幼い頃から先生であり、前世では尊敬する柱だったから。 いつだってあの人は、最初から簡単に名前が呼べるような存在ではなかった。 「お前の中では柱として死んでいった杏寿郎より、人を殺めた俺が勝っていると?」 「それはない」 「……分かっている」 「…無理なんだ。 俺には出来ない」 口に出すのも憚れるほど己の中の煉獄杏寿郎という存在は余りに偉大で輝かしく、掌一つで何もかもを掬い上げてしまえる尊い人間だ。 ただの竈門炭治郎が呼んでいい名前では無かった。 「お前は杏寿郎を神格化しすぎだ。 口に出すくらい出来る」 「無理だ」 「いいや、出来る」 嫌々と首を振る炭治郎へ溜息を吐き、壁に凭れている姿勢のままずるずると腰を落とす。 しゃがみ込んで何も無い方向へ視線を固定している炭治郎の顎を強引に掴み、己の方を向かせた。 その際に交じり合った視線が火花を散らしたのは言うまでもなく、条件反射で血の騒ぐ体へ叱責を入れた。 「Repeat after me」 「はっ…?」 「きょうじゅろう」 「っ…!」 「きょう、じゅ、ろう」 明らかに揶揄いの混じっているにんまりと歪んだ口元が憎たらしく、頭突きをかまそうとモーションを掛けたところでもう片方の手が容易にそれを食い止める。 同じ人間として生まれ変わったというのに、鬼は未だ人より僅かに上回った腕力や再生能力があるらしい。 狡いと思ってしまうのは仕方がない。 「聞き取れないか?」 「うるさい…!」 「きょうじゅろうだぞ。 言ってみろ」 「む、」 「体育館にはもう誰も居ない。 聞いているのは、この場にいる俺だけだ」 声に出してみたいだろう? 勝ちを悟った余裕飄々の笑みに気づかされ体育館を見渡せば、確かに人っ子一人教師の姿すらなく辺りは血のついたボールだけが転がっている。 綺麗な響きの、兄弟でよく似た名前。 その度に申し訳なさで土下座していたが、前世では何度心の中で魔法のように唱えてみたか分からない。 炎のような内側から燃える魔法が掛かる気がして。 強くあれと、集中を切らすなと、落ち着いた声が唱えてくれているような気がして。 「杏寿郎」 「……」 「きょうじゅろう」 「~~っきょうじゅろうさん!!」 「言えるじゃないか」 満足げに笑った顔が一つ。 なんと恨めしい顔か。 けれど、でも。 ふわふわと、得体の知れない優しい熱を持つ。 「もう一度、忘れないよう」 「きょうじゅ、ろう、さん」 「もう一度」 「…杏寿郎さん」 「美しい名だろう」 「……うん。 大好きな名だ」 大好きな名。 名字だけでももっと沢山呼んでいたかった大切な大切な、思い出すだけで痛くなるほど大事な名前。 出会い戦い、そうしてすぐに去ってゆく。 当然ではなくとも、どれだけ僅差だろうとこの人は勝てると思っていた。 あの人の重厚な強さと鮮烈な美しさに慢心していた。 鬼殺隊云々以上にただ自分の弱さ故喪った命が、自分の心の一部までごっそりと何処かへ持っていった。 泣いたって止まれないことが辛く、弔う暇もなく鬼は我儘に人を殺め力を付けて、時は瞬く間に加速し煉獄杏寿郎の死を置いて行く。 誰に発したか考えるまでもない狛治の話相手は、当然の如くその視線の先にいると言う意味であり、それすなわち今まさに炭治郎の真後ろで佇んでいるという状況だ。 問題なのはどうして鬼窟学園に鬼殺学園の先生がいるのかではなく、このタイミングで名前を呼んだ人がこの場に居たのかで。 そうしてその先にぶつかる壁は、どう足掻いても炭治郎は後ろを振り返り存在の有無を確認しなければならないという、抗いようもない宿命だった。 直前の反復練習が染みついたのか、咄嗟に出てきた名前へ目を大きく見開き固まる赤とオレンジ色の御仁。 居ても立ってもいられず飛び退く猫の如く狛治の後ろ側へ逃げ込んだ炭治郎は、後に羞恥心から逃げた軽率な反応をのたうち回りながら後悔する羽目になる。 「よもや、よもやだ」 「ひっ」 低く低く唸る声音は、虎の尾を踏んだときのものだろうか。 この数秒で土下座や食事代などの謝罪方法を二桁近く思い浮かべ、叱られる前の潤んだ瞳で怯え切る炭治郎を正面から捉えた瞳へ、喉奥から小さな悲鳴が零れ落ちた。 「さて、どうしたものだろうか」 顎に手を当てじっと炭治郎を見つめたまま思考に更ける煉獄を直視することはとても難しく、かといって居た堪れなさにこの場から逃げ出すことも煉獄の発する匂いや眼力が許さなかった。 発端の狛治はと言えば、炭治郎のちらりと寄せた視線をわざとらしく躱し、事の行方を面白可笑しく静観する方向へシフトチェンジしている。 「…助けてくれ」 「頼る相手が違う」 「今はお前だけが頼りなんだ…!」 「お前を逃がすと杏寿郎は確実に追ってくる。 今の俺が簡単に撒ける奴ではないからな、少なくとも一刻は時間を消費してしまう。 まぁ、それはそれで面白いが」 「なら、」 「昼は恋雪さんと過ごすと決まっている」 「それを出すのは卑怯だ!」 その日課を話題に持ち出されると炭治郎は引き下がるほかの手段がとれなくなる。 詳しく知っている訳ではないが、恋雪自身からそれとなく事情を聞き及んでいる上に、この、幸せで満ち溢れた微笑みを漏らす狛治は、泣きそうなくらい優しくてあたたかい匂いがするから。 どうしようもなかった。 「ならせめて時間を稼いで欲しい」 「大人しく観念したらどうだ?」 「観念するのには時間がかかる」 「意味が分からん」 「狛治!」 「少年、此方を向きなさい」 「っ!」 こわい、怖い。 どうする。 「少年」 否が応もなく言葉一つで無理やり聞かされた命令へ、斜め下からくすくすと潜めた笑い声が響く。 僅かな恨みを抱きながら唇を噛み締めれば、徐に立ち上がりゆったりと渡り廊下に繋がっているドアの方へ歩き出した。 思わず伸ばしかけた腕を煉獄に見咎められ体を強張らせると、またもや噛み殺した声が耳へ届き、その無情な背中を睨みつける。 そして炭治郎の願いも虚しく、狛治は片手をひらひらと揺らしドアを締め切り去って行った。 一歩、一歩と無言で歩み寄ってくる煉獄から逃げ出せず、けれどどうしようもない恐怖から背の壁を爪でひっかくも、壁に押し付けた背中へ冷や汗が伝い、耳のピアスが小さな音を立てる。 「アレは狛治と言うのか。 君はそう、呼んでいるんだな」 「え…は、はい」 「……そう、か」 構えていた木刀を手放した煉獄先生からは、堪えきれない寂しさの匂いがした。 「煉獄先生?」 「…もう一度、呼んでもらえるだろうか」 「え、」 とん 顔のすぐ横の壁へついた手を視線で追う暇もなく、顔を寄せるように高い背丈が炭治郎に合わせ屈みこむ。 眼前に迫った隙の無い笑顔。 「杏寿郎と」 「っすいま「炭治郎」ッ!?」 「その唇で、ひとたび」 耳の後ろが軽く擽られる。 呼吸もままならない相手へ急かすように、親指が唇をなぞった。 どうしよう 長男なのに、長男なのに泣きそうだ。 「炭治郎」 蓋を開けたジャム瓶のように爆発した匂いは、どろりと甘い匂いがした。 「俺は君がこの学園で肩身の狭い暮らしを強いられているのではないかと、理事長のお許しを頂戴し、他の先生や生徒達に切られ殴られ様子を見に来たが、不安は全くの杞憂だったようだ」 なんて優しい人なんだろう。 こんなにも優しさに溢れた言葉だというのに、なんて強い感情をぶつけてくるんだ。 「体育館で二人きり。 よもやあのような者と仲睦まじく近い距離で対話するとは、相も変わらず想像できなかった」 ふつふつと感情を沸騰させ続ける刺々しいこれは、怒り。 「顔へ触れるような真似を許すなど言語道断。 敵に首を差し出す事と同義だ。 対人関係で壁を作らないのは好ましいが、警戒心の薄さは目に余る。 …いっそ腹立たしい」 それでも傷つけまいとする優しい声音に本物の心配は、愛情。 「奴は危険だ。 君は知らないが、残忍で残酷な一面もある」 今にも破裂しそうなものを抑え込んでいるのは、理性。 「君は奴の背に隠れ、助けを求め、去る背に縋り、奴はそれを笑った」 落胆や絶望に近しくはあるが残留の形で相違のある感情、裏切り。 「俺ではなく」 頬を包む手が温かい。 集中しろと額に触れた指先と同じ温度。 テストで良い点を取ると頭を撫で貰える手のひらとも同じ。 一瞬の隙でかち合った視線を捕まえられ、絡まった双眼にはそれらの感情を混ぜたものが。 「炭治郎」 「…はい」 「……その顔」 その顔、この顔。 「俺は今、どんな匂いをしているのだろうな?」 覚えがある。 少し違うけれど、弟や妹たちが同じ匂いをよく向けてくれていた。 仕事にいって中々構ってやれなくなったり、違う弟や妹と遊んでいたり、夜中母さんと二人で話していたりすると、我慢の隙間からほんの少し漂ってくる。 それがとても嬉しくて、時間ができるとすぐに抱きしめてしまう。 そうすると綿毛が飛ぶように笑って、抱きしめ返してくれるから。 「うぅむ、煽られてしまうな!」 独占欲と束縛心から生まれる、些細で歯止めの効かない感情。 嫉妬 両手で自覚できるほど赤い顔を隠そうと腕を持ち上げた途端に距離を縮められ、頬と頬の熱が共有される。 心臓ごと飛び上がった肩に腹の底から漏れ出た笑い声が耳元で追い打ちをかけ、間もなくして首筋を柔らかな髪が擽った。 「炭治郎」 「…っ!!!」 「本来は鬼殺学園に連れ戻そうと説得をかけるつもりだった」 わざと、わざと触れるか触れないかの距離で温度と一緒に流し込んだ声色は、じわりじわりと別の感情へすり替わっていく。 その傍らで強く握っていた拳を解きにかかる一回り大きな手が、優しく手の甲を撫でた。 「君がこの学園に留まり続けたいと思うならば、それも良し」 「っ、れん、ごく、せんせ…」 「だがそうともなれば、俺達も静観していられない」 指先を撫でて、絡めて、深くまで。 「心急くまま、思う存分に君の日常生活へ介入させてもらおう」 「え…」 狛治と同じだ。 相手を振り回すのが楽しくて楽しくて仕方がない無邪気さ。 どんな反応をするのだろうと言う好奇心。 相手が許容することを理解している余裕の笑み。 仕返しと言わんばかりに悪戯を続ける手や声。 どう見ても、というか何度嗅いでも、 「攻撃は最大の防御。 「覚悟しなさい」 真横で作られた不敵な笑みが、これからの日々に波乱を与える。 「不本意にも君は他方へ限りなく厄介な影響を与えているから、少なくとも先三年は死に物狂いで身体を守ることに専念してくれ。 俺も躊躇いは捨てよう」 ころ、されるのか…俺は? 中学生からお世話になった尊敬する先生方や、休日に何度も遊んだことがある友人達や、頼ってくれる後輩達や、先輩方から。 あの、夢のような前世で何より鮮やかで格好良かった柱達や、死線を潜り抜いてきた仲間達に、俺は命を狙われるのだろうか? 脳裏に過った殺意の眼。 それが一心に自分へ向けられたとき、果たして耐えうることができるのか。 「忘れるべからず」 「は、い」 「よろしい」 動揺では到底語りつくせぬ数多に支配され呆然とする思考へ、最後に足された止めの一撃に等しき起爆剤。 「先ずは一手、抜け駆けをしようか」 かぷり 「ひぁっ!?」 その後、がくりと抜けた腰を支えながらゆっくりと座らせてくれた頼りがいのある腕は至極あっさり体を離れていき、そうして喜色も隠さず去った煉獄のいた場所を眺めるしかできない炭治郎は、数時間後たまたま訪れた愈史郎に脇腹を蹴られるまで体育館中をのたうち回っていた。

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