人間 失格 原作。 人間失格

太宰治『人間失格』3分で分かる簡単なあらすじと感想&徹底解説!

人間 失格 原作

世界で活躍する写真家であり映画監督の蜷川実花が、構想に7年を費やし、天才作家・太宰治のスキャンダラスな恋と人生を大胆に映画化! 主人公の太宰治を演じるのは、『ゴジラVSコング(邦題未定、原題GODZILLA VS. KONG)』でハリウッド進出も果たす小栗旬。 蜷川監督と初タッグを組み、大幅な減量も敢行しながら、究極のダメ男でモテ男、才気と色気にあふれた最高にセクシーでチャーミングな、かつてない太宰像を創りあげた。 太宰の正妻・美知子に宮沢りえ。 作家志望の愛人・静子に沢尻エリカ。 最後の女・富栄に二階堂ふみ。 それぞれの世代を代表する女優たちが、一見太宰に振り回されているように見えて実は自分の意志で力強く生きている女性たちを、圧巻の演技力で魅せる。 太宰と女たちを取り巻く男性陣にも、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也と超豪華キャストが集結。 その小説よりもドラマチックだった<誕生秘話>を初映画化。 蜷川組常連のスタッフに加え、脚本に『紙の月』の早船歌江子、撮影に『万引き家族』の近藤龍人、音楽には世界的巨匠・三宅純を迎え、日本映画界最高峰のチームが集結。 ゴージャスでロマンティックな唯一無二の蜷川実花の世界観をさらに大きく進化させた。 写真家、映画監督。 木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。 映画『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019年7月5日公開)、Netflixドラマ「FOLLOWERS」(2020年配信予定)監督。 映像作品も多く手がける。 2008年、「蜷川実花展」が全国の美術館を巡回。 2010年、Rizzoli N. から写真集を出版、世界各国で話題に。 2016年、台湾の現代美術館(MOCA Taipei)にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新した。 2017年、上海で個展「蜷川実花展」を開催し、好評を博した。 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事就任。 脚本:早船歌江子 2010年「おみやさん7」 EX でデビュー。 「ラッキーセブン」 12/CX 、「未来日記-ANOTHER:WORLD-」(12/CX)、「TOKYOエアポート〜東京空港管制保安部〜」(12/CX)、「ビブリア古書堂の事件手帖」 13/CX)、「デザイナーベイビー」(15/NHK)などのテレビドラマや、映画『紙の月』 14/吉田大八監督 を執筆。 戯曲翻訳に「OTHER DESERT CITIES」(17/梅田芸術劇場 ジョン・ロビン・ベイツ作)、「お気に召すまま」(19/東京芸術劇場 ウィリアム・シェイクスピア作)がある。 音楽:三宅純 1958年生まれ。 アーティスト、作曲家、編曲家、演奏家。 バークリー音楽大学に学び、ジャズ・トランぺッターとして活動開始。 アーティスト活動の傍ら、作曲家として頭角を現し、CM、映画、アニメ、ドキュメンタリー、コンテンポラリーダンス等多くの作品に楽曲を提供。 '05年よりパリに拠点を設け、近年のソロ・アルバムは、ヨーロッパのメディアで「音楽批評家大賞」「年間ベストアルバム賞」などを連続受賞。 映画音楽は世界的評価を受け、米アカデミー賞にノミネートされた『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(12/ヴィム・ヴェンダース監督)の他、『MEMORIES』(第2話・95/大友克洋総監督)、『嘘はフィクサーのはじまり』(16/ヨセフ・シダー監督)等。 2016年リオ五輪閉会式では椎名林檎からの依頼に応え「君が代」のアレンジを担当し、世界を驚愕させた。 企画・プロデュース:池田史嗣 1979年生まれ、2002年松竹入社。 主なプロデュース作は、日本アカデミー賞最優秀賞他多数の映画賞を受賞した『八日目の蟬』 11/成島出監督 、『舟を編む』 13/石井裕也監督)、『紙の月』 14/吉田大八監督 、『ソロモンの偽証』 15/成島出監督)の他、『武士の家計簿』 10/森田芳光監督)、『殿、利息でござる!』 16/中村義洋監督)等。 待機作『決算!忠臣蔵』(中村義洋監督)が19年11月22日公開予定。 プロデューサー:宇田充 1975年生まれ、新潟県出身。 アスミック・エースのプロデューサー業務を担当後、ワーナーブラザースとファーストルック契約中。 主な作品に『真夜中の弥次さん喜多さん』 05/宮藤官九郎監督 、蜷川実花監督の本作までの全映画作品と「FOLLOWERS」(20/NETFLIX)や、『陽だまりの彼女』 13/三木孝浩監督 、『海月姫』 14/川村泰祐 、『WALKING MAN』(19/ANARCHY監督)など。 撮影:近藤龍人 1976年生まれ、愛知県出身。 『万引き家族』(18/是枝裕和監督)にて日本アカデミー賞 最優秀撮影賞、『海炭市叙景』(10/熊切和嘉監督)にて毎日映画コンクール撮影賞、『パーマネント野ばら』(10/吉田大八監督)にて三浦賞を受賞。 近年の他の作品には『ホワイトリリー』(17/中田秀夫監督)、『美しい星』(17/吉田大八監督)、『武曲 MUKOKU』(17/熊切和嘉監督)、『ハナレイ・ベイ』(18/松永大司監督)、『ブルーアワーにぶっ飛ばす 』(19/箱田優子監督)などがある。 美術:Enzo 1972年生まれ。 mond inc. PVやCMなどのムービー撮影、雑誌や広告等のスチール撮影、店舗デザイン、オブジェ制作などにおける美術制作を手掛ける。 蜷川実花監督作『ヘルタースケルター』(12)、『Diner ダイナー』(19)、「FOLLOWERS」(20/NETFLIX)にも参加。 他の作品に『赤い季節』(12/能野哲彦監督)、『マジックユートピア』(16/遠山昇司、丹修一監督)。 照明:藤井勇 1970年生まれ、福岡県出身。 『万引き家族』(18/是枝裕和監督)にて日本アカデミー賞 最優秀照明賞を受賞。 主な作品に『桐島、部活やめるってよ 』 12/吉田大八監督 、『そこのみにて光輝く』 14/呉美保監督 、『オーバー・フェンス』 16/山下敦弘監督 、『スマホを落としただけなのに』 18/中田秀夫監督 など。 録音:松本昇和 1971年生まれ、石川県出身。 『わが母の記』 11/原田眞人監督 にて日本アカデミー賞優秀録音賞を受賞。 主な作品に中村義洋監督作『予告犯』 15 、『殿、利息でござる! 』 16 、『忍びの国』 17 や、蜷川実花監督作『さくらん』(07)、『イン・ザ・ヒーロー』 14/武正晴監督 、『呪怨 -ザ・ファイナル-』(15/落合正幸監督)など。 スタイリスト:長瀬哲朗 横浜生まれ。 1996年、独立。 国内外の雑誌、広告、ショー、TV、映画、演劇、音楽、エキシビジョンなどあらゆる媒体を横断するスタイリストとして活動し、様々な企業や商品などでクリエイティブディレクションの依頼も多い。 蜷川実花監督作では『ヘルタースケルター』(12)、『Diner ダイナー』(19)、「FOLLOWERS」(20/NETFLIX)にも参加。 ヘアメイクディレクション:稲垣亮弐 ヘアメイクアーティスト。 広告、ファッション誌、CDジャケット、MV、コンサート、映画、舞台など幅広いジャンルのヘアメイクを手掛ける。 映画作品は紀里谷和明監督作『CASSHERN』 04 、『GOEMON』 09 や行定勲監督作『春の雪』 05 に参加。 舞台は長塚圭史演出作品、白井晃演出作品等に参加。 編集:森下博昭 1975年生まれ、群馬県出身。 主な作品に、『海月姫』(14/川村泰祐監督)、『君と100回目の恋』(17/月川翔監督)、『パーフェクトワールド 君といる奇跡』(18/柴山健次監督)、『愛唄 -約束のナクヒト-』(19/川村泰祐監督)など。 蜷川実花監督作品は『さくらん』(07)から「FOLLOWERS」(20/NETFLIX)までの全てに参加。 VFX スーパーバイザー:オダイッセイ 1965年生まれ、長崎県出身。 映画監督、脚本家、VFXスーパーバイザーなど幅広く活動。 監督作品には『笑う大天使』(06)、『カンフーくん』(08)がある。 VFXスーパーバイザーとして参加した主な作品は、『暗殺教室〜卒業編〜』(16/羽住英一郎監督)、『関ヶ原』(17/原田眞人監督)、『焼肉ドラゴン』(18/鄭義信監督)など。 太宰治(本名:津島修治) 1909年6月19日 青森県北津軽郡に生まれる。 1925年(16歳) 最初の創作「最後の太閤」を発表。 1929年(20歳) 自殺をはかるも、未遂に終わる。 1930年(21歳) 東京帝国大学仏文科に入学。 11月 銀座の女給・田部シメ子と心中を図り、シメ子は死亡。 自殺幇助罪に問われ、起訴猶予となる。 12月 初代と仮祝言をあげる。 1935年(26歳) 大学卒業と就職に失敗し、自殺未遂。 「逆行」が芥川賞候補となる。 1936年(27歳) パビナール中毒により強制入院。 1937年(28歳) 妻・初代の過失を知り、初代と心中未遂。 のちに離別する。 1939年(30歳) 井伏鱒二の紹介で石原美知子と結婚。 1940年(31歳) 「走れメロス」刊行。 1941年(32歳) 長女・園子誕生。 太田静子から手紙を受け、面会する。 1943年(34歳) 「富嶽百景」刊行。 1944年(35歳) 「津軽」刊行。 長男・正樹誕生。 1945年(36歳) 「パンドラの匣」連載始まる。 「お伽草子」刊行。 1947年(38歳) 2月 静子と再会し山荘を訪れ、「斜陽」を書き始める。 3月 山崎富栄と知り合う。 次女・里子誕生。 8月 「ヴィヨンの妻」刊行。 11月 静子に女児誕生。 治子と名付け認知する。 12月 「斜陽」刊行。 1948年(39歳) 1月 肺結核が悪化し喀血。 5月 「人間失格」脱稿。 6月 「人間失格」の連載始まる。 6月13日 富栄と玉川上水に入水。 19日、遺体が下流で発見される。 6月 「グッド・バイ」第1回連載(未完。 連載13回分で絶筆)。 7月 「人間失格」単行本刊行。 11月 「如是我聞」刊行。 小栗旬:太宰治役 COMMENT お話を頂いたのはずいぶん前のことだったと認識しております。 悩みました。 この文豪を自分を通して産み出すことが出来るのだろうか。 自分がこの人生を生きることは出来るのだろうか。 しかし、監督から僕でなければ、というお言葉を頂き、脚本に魅了され、決断いたしました。 今はただただ、最高の孤独とは一体どこに存在しているのか。 手に入るものなのか。 そんなことを日々感じながら、一歩一歩、太宰に寄り添いながら過ごしております。 私という人間から見えてくる太宰治という凄絶な人生を駆け抜けた一人の文豪の足跡が皆様の心に刻まれることを祈り、作り上げていければと思っております。 お楽しみに。 PROFILE 1982年12月26日生まれ。 東京都出身。 近年の主な出演映画作品:『信長協奏曲』(16/松山博昭監督)、『ミュージアム』(16/大友啓史監督)、『追憶』(17/降旗康男監督)、『君の膵臓をたべたい』(17/月川翔監督)、『銀魂2 掟は破るためにこそある』(18/福田雄一監督)、『響-HIBIKI-』(18/月川翔監督)、ハリウッド版『ゴジラVSコング(邦題未定、原題GODZILLA VS. KONG)』(20年日本公開予定/マイケル・ドハティ監督)。 宮沢りえ:津島美知子役 太宰の正妻。 太宰の小説「ヴィヨンの妻」のモデルとされる。 COMMENT いつか、いつかと話していたミカさんとの作品作りが実現してとても嬉しいです。 映画の中の世界とはいえ太宰治の妻として生きる時間はとてもエネルギーを必要とする時間でしたが、役を生きる事に誠実な小栗さんと子供の役である素晴らしい3人の存在、才能あるスタッフが、太宰治の妻として母としての息吹を与えてくれたような気がします。 PROFILE 1973年4月6日生まれ。 東京都出身。 11歳でモデルデビュー。 初主演映画『ぼくらの七日間戦争』(88/菅原比呂志監督)で日本アカデミー賞新人賞を受賞。 香港映画『華の愛~遊園驚夢~』(02/ヨン・ファン監督)でモスクワ国際映画祭主演女優賞、『たそがれ清兵衛』(02/山田洋次監督)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、『父と暮らせば』(04/黒木和雄監督)でブルーリボン賞主演女優賞を受賞。 『紙の月』(14/吉田大八監督)では東京国際映画祭最優秀女優賞、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ多数の映画賞を受賞、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16/中野量太監督)では三度目となる日本アカデミー賞最優秀主演女優賞の他、その年の女優賞を総なめにしたのも記憶に新しい。 沢尻エリカ:太田静子役 太宰の愛人で弟子。 太宰の小説「斜陽」のモデルとされる。 COMMENT 蜷川監督作品に帰って参りました。 今回は恋に生きる女性を全力で演じてみました。 実花さんが作り出す世界観と小栗さん演じる太宰治の魅力で、ウキウキが止まらない撮影で夢みたいな体験をする事が出来ました。 沢山の素敵なキャストと最高のスタッフが集結しているので、どんな仕上がりになるのか期待しかありません。 皆さんもきっと「人間失格」の太宰治に魅了されるでしょう。 それでは、劇場でお会いしましょう。 PROFILE 1986年4月8日生まれ、東京都出身。 『パッチギ!』(05/井筒和幸監督)で数々の新人賞を受賞し、同年のテレビドラマ「1リットルの涙」(CX)での高い演技力が評価される。 主な映画出演作に『手紙』(06/生野慈朗監督)や『クローズド・ノート』(07/行定勲監督)、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した『ヘルタースケルター』(12/蜷川実花監督)、『新宿スワン』(15/園子温監督)、『不能犯』(18/白石晃士監督)、『食べる女』(18/筒井ともみ監督)、『億男』(18/大友啓史監督)などがある。 二階堂ふみ:山崎富栄役 太宰の愛人で最後の女。 COMMENT とうとうこの作品に出会ってしまいました。 美しく儚い、そんな夢を見ていたような現場でした。 小栗さん演じる修治さんは、私が何処かで求めていた "太宰治" のような気がします。 きっと観る人其々の中にある "太宰治" に会える作品だと思います。 実花さん、しあわせでした。 PROFILE 1994年9月21日生まれ、沖縄県出身。 09年『ガマの油』(役所広司監督)でスクリーンデビュー。 『私の男』(14/熊切和嘉監督)では日本アカデミー賞優秀主演女優賞ほか多数の映画賞を受賞。 主な映画出演作に、『ヒミズ』(11/園子温監督)、『地獄でなぜ悪い』(13/園子温監督)、『味園ユニバース』(15/山下敦弘監督)、『オオカミ少女と黒王子』(16/廣木隆一監督)、『SCOOP!』(16/大根仁監督)、『リバーズ・エッジ』(18/行定勲監督)など。 公開待機作に『翔んで埼玉』 19/武内英樹監督 、『ばるぼら』(19/手塚眞監督)がある。 成田凌:佐倉潤一役 崇拝する太宰に執筆を依頼する、熱心な若手編集者。 COMMENT 蜷川実花さんの作品で、主演は小栗旬さんと聞いた時点で、迷いは全くなく、そのような作品に自分も参加できることが嬉しかったです。 僕が演じた太宰の担当編集者・佐倉潤一は、太宰の嫌な部分を沢山見ていて、様々な問題に巻き込まれるのですが、何よりもまず学生時代からの太宰の大ファンで敬意が前提にあるということを大切に演じました。 驚くほど映像が綺麗で、どのシーンも凄く印象的で鮮明に残っています。 どんな作品になるのか誰も想像できないから、完成した作品を観るのが本当に楽しみです。 PROFILE 1993年11月22日生まれ。 埼玉県出身。 待機作に『カツベン!』(19/周防正行監督)、『窮鼠はチーズの夢を見る』 20/行定勲監督 など。 千葉雄大:太田薫役 静子の弟。 姉の身を案じている。 COMMENT 沢尻さんの弟役は実は2回目なのですが、映画としては初めてで、光栄な時間でした。 薫はある意味堅物だと思いますが、常に姉のことを思っている。 それを根底にもって演じました。 蜷川監督作品は、お客さんとしてファンだったので、自分が出演させて頂きすごく嬉しいですし、もっとこの世界観に浸っていたかったです。 蜷川監督が描く太宰の人物像、末路がとても気になります。 完成が楽しみです。 PROFILE 1989年3月9日生まれ、宮城県出身。 主な出演作に『アオハライド』(14/三木孝浩監督)、『黒崎くんの言いなりになんてならない』(16/月川翔監督)、『帝一の國』(17/永井聡監督)、『兄に愛されすぎて困ってます』(17/河合勇人監督)、『亜人』(17/本広克行監督)、『スマホを落としただけなのに』(18/中田秀夫監督)など。 待機作に、『決算!忠臣蔵』(19/中村義洋監督)、『スマホを落としただけなのに2』(20/中田秀夫監督)など。 瀬戸康史:伊馬春部役 太宰の親友であり、ラジオやテレビ等を中心に活躍する九州生まれの作家。 COMMENT 僕は太宰の友人・伊馬春部という役を演じました。 2人は本当に仲が良かったそうなので、距離感の近さを表現したかったのですが、初共演の小栗さんに非常に優しく接して頂いて、楽しく演じることができました。 また、伊馬が北九州出身ということで、僕も福岡で生まれ育ったので、福岡弁をやらせてもらっています。 とても大切な印象に残るシーンになったと思います。 PROFILE 1988年5月18日生まれ、福岡県出身。 主な出演作に『貞子3D』シリーズ(12、13/英勉監督)、『わたしのハワイの歩きかた』(14/前田弘二監督)、『合葬』(15/小林達夫監督)、『ミックス。 』(17/石川淳一監督)、『寝ても覚めても』(18/濱口竜介監督)など。 高良健吾:三島由紀夫役 太宰を批判する若手作家。 後に戦後日本を代表する作家となる。 COMMENT 三島由紀夫さんの本には個人的にも影響を受けているので、プレッシャーはもちろんありましたが、演じられて光栄でした。 今回自分が演じた三島は、21歳の学生の頃なので、みんなが持っている三島像とは差をつけたいという思いで探りながら演じていました。 蜷川監督の三島への思い、演出も非常に的確で分かりやすく、若い時に鍛えていただいた小栗さんとの共演も、緊張感がありつつも本当に楽しかったです。 PROFILE 1987年11月12日生まれ、熊本県出身。 主な出演作に『蛇にピアス』(08/蜷川幸雄監督)、『フィッシュストーリー』(09/中川義洋監督)、『ソラニン』(10/三木孝浩監督)、『横道世之介』(13/沖田修一監督)、『きみはいい子』(15/呉美保監督)、『うつくしいひと』(16/行定勲監督)、『シン・ゴジラ』(16/庵野秀明総監督)、『万引き家族』(18/是枝裕和監督)など。 待機作に『葬式の名人』 (19/樋口尚文監督) 、 『カツベン!』(19/周防正行監督)など。 藤原竜也:坂口安吾役 無頼派を代表する作家であり太宰とは同士である、破天荒な作家。 COMMENT 蜷川監督とは『Diner ダイナー』でもご一緒させて頂きましたが、小栗くん主演の本作に出演できるということは、非常に光栄で嬉しかったです。 PROFILE 1982年5月15日生まれ、埼玉県出身。 待機作に『太陽は動かない』(20/羽住英一郎監督)など。 2014年夏、蜷川実花は『人間失格』の企画開発中に、自身の持つ作品のイメージを整理するために、これから作る映画を巡るインタビューを行った。 その一部を製作準備のための覚書として紹介したい。 改めて「人間失格」を私独自のアプローチで映画にしたいと正式な依頼を受けて、私が手掛けるのなら、大庭葉蔵の目線ではなく、彼と関わる女たちの側から描くと面白いのではないかと考えました。 「人間失格」は太宰の自伝的な作品と言われるけれど、実際の本人はどうだったんだろうと資料を読み始めると、むしろ本人の人生の方が興味深かったんです。 何が面白かったかというと、太宰治という一人の男性に対して、妻の津島美知子、愛人の太田静子と山崎富栄の3人が、最晩年の同じ時期のことを文章に残していて、それが本になって今に伝えられているということ。 そんな人、滅多にいないじゃないですか。 特に富栄さんの日記を読むと、自分の青かった時期の感情を呼び起こされるような、私自身が経験した言葉もたくさんあって面白かった。 一方、美知子さんの文章は定規で線を引いたような緻密な文章で、あの晩の太宰は湯豆腐を食べたとか些細なことまでクリアに覚えている記憶力の持ち主なのに、どこにも太宰の女たちの影が一切出てこない。 そこがホラーというか、怖い。 そこで、「人間失格」を執筆する前後の太宰治の人生を基軸にしたらいいんじゃないかと考えています。 私から見ると、これはハッピーエンドなんだなと。 妻の美知子さんは太宰の作品の権利関係と津島家を受け継ぎ、静子さんは「斜陽」という作品と子供が出来た、富栄さんは「太宰治の最後の女は私です」という、その一点だったと思う。 結局、女たちは自分が欲しかったものを手にしている。 では、それを与えた側の太宰はどうだったかというと、私生活はだめなことばかりだけど、クリエイターとしてあれだけの作品を残し、あそこまで振り切って表現できるのは羨ましい。 でも、女としては許せないという気持ちもあって、そこはすごくせめぎ合う。 「僕はキリストだよ」ということを妻の前では決して言わないのに、手の内に入りそうな女の前では臆面もなく言ってしまい、そういう言動が全て記録され、後世に残っているというのも恥ずかしい。 とにかく、すべて女たちに記録されているのが面白いですね。 聞き手:金原由佳.

次の

人間失格 太宰治と3人の女たち

人間 失格 原作

5分でわかる『人間失格』!出てくる男女がヤバい?!【あらすじと名言】 言わずと知れた、太宰治の代表的作品。 自らを「人間として失格だ」と評する男・葉蔵の人生が本人の視点で描かれます。 物語のメインとなるのは幼少期、中学・高校時代、それ以降が綴られた3つの葉蔵の手記です。 それから、葉蔵のことを直接知ることはない「私」が、偶然に葉蔵の写真と手記を手にするエピソードがはしがきとあとがきとして構成されています。 孤独だと感じながらも、人を愛そう、理解しようと揺れ動く葉蔵の心。 葉蔵の壮絶な人生と人間の心の深奥に迫る緻密な描写が、まさに「ヤバい」作品です。 2010年には生田斗真主演で映画化されました。 また、2019年には『人間失格』をタイトルに冠した映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』が公開。 監督を務めた蜷川実花によって、太宰治が『人間失格』を書くまでのスキャンダラスな人生を、耽美にそして鮮やかに描かれています。 小栗旬、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみと豪華な出演陣でも話題になりました。 この記事ではそんな「ヤバい」物語のあらすじとともに、各章の重要な部分を解説!『人間失格』の魅力をお伝えします。 書き出しは葉蔵ではなく、彼を知らない第三者である「私」の視点から始まります。 語られるのは、幼年時代、学生時代、そして年齢が不明な葉蔵の写真について。 1枚目は10歳頃の葉蔵。 かわいらしさのなかに薄気味悪いものを感じさせられる不思議な表情をしています。 2枚目は恐ろしく美しい学生時代の写真。 しかし、生きている感じがせず、1枚目と同様に気味が悪い。 そして最後の1枚は白髪で何歳なのかさっぱりわかりません。 さらに、表情もなく不吉なにおいのする写真です。 こうして、彼の3つの時代の容貌の印象が第三者から語られた後、本人による「第1の手記」に入ります。 では、人間失格というタイトルはどういう意味なのでしょうか? 彼は他人の気持ちがわからず悩み苦しみ、結果、酒や薬や女に溺れます。 最終的には自分の予想に反して、脳病院に収容されることに。 そして「自分は狂人の烙印を押されてしまった、もはやこの病院を出ても廃人とされるだろう」と絶望し、自分のことを「人間、失格」と評価するのです。 つまりタイトル『人間失格』とは、主人公が自分自身を省みて「こんな私は、他人からみたら人間失格だ」と、自分の人生を他人から見た評価なのではないでしょうか。 葉蔵は小さい頃から、他人が何をどう感じているのかが理解できませんでした。 他人の幸福は自分が感じる幸福というものとはまるで違うと感じていました。 みんな何を考えて生きているのだろう?自分とはまったく違うのだろうか。 そういったことを考えては不安と恐怖に襲われていました。 そこで、そうした不安をごまかすために「道化」を演じ、自分を偽ることにしました。 肉親たちに口答えもせず、常に笑って他人の目を気にしました。 ひょうきんにふるまい続けた結果、皆にお茶目な子だと認めさせることに成功します。 一方で、葉蔵は下男や女中に性的な暴力を受けますが、それを人に言うことはありませんでした。 人を理解することができない彼は「人に訴える」ということを諦めていました。 どうせ世渡りのうまい人に言いまくられるのだと思っていたのです。 「なぜみんな、実は欺きあっているのに表面上は傷ついてないよう、明るく朗らかに振舞っているのだろうか?他人が理解できず、自分が感じていることは異端なのではないか。 」 彼はますます自分の孤独を深めながら、やがて中学校へ上がります。 解説:共感できる人もいるはず。 孤独の物語 「第一の手記」では、他人のことが理解できない彼の恐怖が描かれています。 誰しも多感な時期には「他人の考えてることがわからない」「人と自分が感じてることが違うのでは?」と恐怖したことがあるのではないでしょうか。 そういった感情は決して彼だけが感じるものではないはずです。 彼は大人や周りの人間に近づくため、そして自分が恐怖していることを悟られないために、道化となります。 他人の目を気にすること、誰かの期待したとおりの自分を演じることは、共感できる人も多いのではないでしょうか。 「恥の多い人生を送ってきました」という一文から始まる彼の人生語りですが、幼少期のそれらは、もしかするとみんな多かれ少なかれ感じてきた感情なのではないかとも感じられますね。 『人間失格』は読まずに聞けるオーディオブックでも楽しめます。 今なら30日間無料! 「ながら聞き」ができるので、「最近、本を読む時間が取れない」方や「もっと手軽に楽しみたい」方におすすめです。 小説『人間失格』第2の手記あらすじ 中学校に上がっても、小学校と同じようにひょうきん者を演じていた葉蔵は、ある日、竹一というクラスメイトにわざと道化を演じていることを見抜かれてしまいます。 葉蔵は初めて見抜かれたことに不安と恐怖を覚え、竹一と親友になろうと試みます。 そして、なんとか竹一と仲良くなると「女に惚れられる」「偉い画家になる」という予言をされました。 その後、葉蔵は高等学校に進学してさらに画塾に通うことに。 そこで堀木という年上の遊び人と出会い、酒と煙草、それから左翼思想に染まっていきます。 世間一般にとって非合法であるものや社会にとっての日陰者。 そういったものに触れていると、なぜか彼の人間への恐怖はいくらかまぎれていくようでした。 しかし、そのうちに実家からの資金援助が減り、さらには学校へ行ってないことがばれてしまいます。 以前のようには遊べなくなった葉蔵は、カフェの女給・ツネ子とともに鎌倉の海で入水自殺を試みます。 しかし、結局彼女だけが亡くなり、彼は一命を取り留めることとなったのです。 自殺ほう助罪に問われるも起訴猶予となり、父の知人・ヒラメに引き取られていくのでした。 高等学校へ進み、堀木に誘われ怠惰な生活を送り始めた葉蔵をどう思ったでしょうか。 女性や酒、煙草に溺れますが、原因は人間が怖いから、その1点でした。 それらを通してであれば他の人間が自分と同じであったり、少しでも考えてることが理解できるような気がしたのではないでしょうか。 しかし、小遣いが減り、そのような怠惰な生活がばれてしまってからは、再び拠り所をなくします。 そのため自分と同じような想いをしているツネ子に心を寄せ、共に入水自殺を図ったのです。 彼にとっては、それがこの世界を脱出する術であったのですが、あえなく失敗。 そして自分自身への絶望と世間に対する恐怖が、ますます膨らんでいきます。 小説『人間失格』第3の手記あらすじ 高等学校を退学になり、ヒラメの家に居候をしていた葉蔵。 生活をどうしていくのか詰問された彼は、逃げ出してしまいます。 ここでも女性に頼り、シヅ子の家に転がり込みます。 彼女と彼女の娘とともに3人と共に暮らすことに。 雑誌記者である彼女のつてで漫画家として働きますが、再び酒や煙草に溺れます。 母娘の幸せを邪魔してはいけないと感じた彼は、アパートを出てスタンドバーを営むマダムのところへ転がり込みます。 そこで出会った人々は優しく、これまで出会った者たちのように彼を脅かすこともありません。 彼は、世間は自分が思っていたようなものではないと感じるようになりました。 1年が過ぎ、バーの向かいにある煙草屋の娘・ヨシ子と親しくなり、結婚を決めます。 内縁の妻として彼女と一緒に暮らし始めた彼でしたが、ある日彼女に大きな悲しみが訪れます。 人を疑うことを知らなかった彼女は、家に訪ねてきた商人の男に犯されてしまうのです。 それ以来、彼女の信頼の天才と呼ばれていたほどの純真無垢な心は失われ、彼の行動に逐一怯えてしまうのでした。 そのショックから、彼はまたも酒に溺れていきます。 ある日、彼女が購入した大量の睡眠薬を見つけた彼は、その場で薬を飲み干し自殺を試みます。 しかし、三昼夜眠った後、死に切れず目を覚ましました。 その後、今度は麻薬に溺れた彼は、堀木とヒラメによって病院へ連れて行かれます。 サナトリウム(療養所)に連れて行かれるとばかり思っていた彼は、行先が脳病院(精神に異常をきたした人が入る施設)であることに愕然とします。 他人からそうして見られてしまうということは、自分は人間として失格なのだ、と悟るのでした。 解説:「信頼の天才」ヨシ子との出会い。 主人公との鮮やかな対比 幼い頃から他人の顔を伺い、欺き合う大人を信頼できなかった葉蔵と、それとは対照的に何者をも疑わないヨシ子。 人を信じられず、疑って生きてきた葉蔵にとって、ヨシ子の他人への信頼、人を疑う心の無さは眩しいほどのものでした。 2人は正反対の気質をもちながらも、惹かれあい内縁の夫婦となります。 それまでは自分と同じような人間を見つけては安心していた彼でしたが、ここでまったく反対の彼女と出会い、心を通じ合わせたことで少しずつ変わっていきます。 「無垢な信頼心をもつ妻」という一筋の光を信じてこれからの人生を生きてゆこうと思った矢先、その妻が、無垢な信頼心を持つがゆえに犯されます。 そして、絶望した彼は自殺を図ります。 ショックはそれほど大きなものでした。 またもや生き延びてしまった彼は、脳病院に入れられる事実を理解したときに「やはり自分は人間としておかしかったのだ。 自分のようなものは人間として失格と他人から烙印を押されるのだ」と感じたのでしょう。 解説:小説『人間失格』の最後が意味するものとは?静かに閉じていく物語のラスト あとがきにおいて、バーのマダムが葉蔵について語ります。 葉蔵は道化を演じ、酒や左翼運動、麻薬にのめりこんだ自分の人生を「恥の多い人生」と語り、自分自身に「人間失格」の烙印を押します。 しかし、マダムが彼を語るとき、けっしてそのようなことは言いません。 自分の思う評価が、そのまま他人からの評価であると信じて疑わなかった彼ですが、マダムの彼への評価とはどうも違うようです。 彼が抱えていた悩みや苦しみは、私たち誰しもが秘めているそれとそう変わらないものだったのではないでしょうか。 道化を演じたり女や博打にはまったりすることも、実は特別ではないのです。 自分で人間失格と言っても、他人からはそうでないように見えることもある。 自分と他人の視点の違い、信じることの大切さと脆さ。 彼は本当に人間として失格だったのか?それを考えさせられる物語です。 気軽に読みたい方には、漫画版『人間失格』もおすすめ!まずは伊藤潤二の作品から それでは最後に、人間失格の名言をご紹介していきます。 恥の多い生涯を送ってきました。 (『人間失格』より引用) 葉蔵が自分自身を振りかえってこう言います。 酒、麻薬、女に溺れ、2度の自殺未遂までしてしまった自分自身を「恥」と感じ、他人からの評価もきっとそうであると信じて疑わなかったのでしょう。 自分が生きていること自体を恥だと感じていたようです。 (道化は)自分の、人間に対する最後の求愛でした。 (『人間失格』より引用) 彼はひょうきんな振る舞いをすることで、他人から愛されようとしました。 そうしなければ、どうしたら誰かに好かれるか思いつかなかったのでしょう。 本当は道化にならなくても、好いてくれる人もいたのではないでしょうか。 世間とは個人じゃないか(『人間失格』より引用) 世間などという大多数の、何か見えない大きな塊みたいなものはなく、個人でしかないということを彼は悟ります。 こう思うことで、少し気持ちが楽になったと書かれています。 神に問う。 信頼は罪なりや。 (『人間失格』より引用) ヨシ子が襲われたあと、彼は深く苦悩します。 信頼は素晴らしいものと思い始めた矢先、その信頼のために襲われたヨシ子。 彼女の苦しみを見ていると、信頼とは罪なのではないかと考えてしまったようです。 いかがだったでしょうか?太宰の代表作ともいえる『人間失格』は誰もが他人に対して持つ恐怖心を、葉蔵の悩みとして表現しています。 映画、漫画などもあわせて味わってみてくださいね。

次の

太宰治『人間失格』3分で分かる簡単なあらすじと感想&徹底解説!

人間 失格 原作

人間失格の簡単なあらすじ 「人間失格」は、 大庭葉蔵という1人の青年の破滅的な人生を、彼自身の手による手記で読むという体裁の作品です。 ある人物が偶然、葉蔵の手記と写真を入手し、それを公開したという設定になっています。 主人公の葉蔵は裕福な家庭と類まれな美貌に恵まれましたが、 他人の感情を理解できないことから、極度に人間を恐れて育ちます。 成長した葉蔵は、その恐怖を紛らわせるために酒を飲み、数々の女性と関係を持ってはヒモ同然の生活を送るようになりますが、根強い人間恐怖が原因となり、その誰とも関係は長続きしませんでした。 やがて麻薬にも溺れ、金も底を尽き、絶望した葉蔵は自殺を企てるも死には至らず、脳病院へ収容されます。 病院に隔離された葉蔵は、 社会から狂人扱いされた自分は人間失格であり、人間ではないのだと考えました。 その後、病院を出た葉蔵が故郷に戻り、27歳でありながら40歳以上に見えるほどに老けこみ、ただ無為に時間を過ごしていることを告白して手記は終わります。 スポンサーリンク はしがき たまたま葉蔵の手記を入手することとなった人物が、葉蔵の3枚の写真を見た印象が語られます。 1枚目は、 人をムカムカさせるような薄気味悪い笑顔を浮かべた子供の写真。 2枚目は、 おそろしく美貌で、けれど造り物のような表情をした学生の写真。 3枚目は、何の特徴もなく、年の頃すらわからない白髪まじりの男が、汚い部屋の片隅で、 まるで自然に死んでいるかのような佇まいで写っている、不吉な印象の写真。 これらの写真は、今から語られる葉蔵の3つの手記の内容を、それぞれ象徴するような写真となっています。 葉蔵がどのような人生を歩んだのかは、この次に始まる「第一の手記」から、葉蔵自身の言葉で語られていきます。 スポンサーリンク 第一の手記 葉蔵は、幼い頃から空腹という感覚や、人が何に対して苦しみや幸せを感じるのかが理解できませんでした。 自分が異質であることを知られないよう、道化になることを決め、お茶目な子供を演じて皆を笑わせていました。 そんな葉蔵は、人から好意を持たれても喜ぶことができません。 自分の振る舞いが演技であることがバレたら、さぞみんな怒るだろうと思うからです。 この恐怖のために、葉蔵は自分の本心を主張するということがなく、家で働く女中から下男たちから性的ないたずらを受けた時でさえ、それを黙っていました。 葉蔵にとって、互いに本音を欺き隠して付き合いながら、不思議に傷つかない他人の様子は理解しがたいものでした。 例えば、代議士である父の演説を、父のいないところではけなし、父の前では盛大に褒め称える大人の姿。 葉蔵は人間というものを難解に感じ、普通の人間の営みや感情を理解できない自分を孤独だと感じます。 葉蔵はこの孤独を解消できないまま成長し、第二の手記、中学校時代へと続きます。 第二の手記 葉蔵は中学校でも道化としてムードメーカーを演じ、クラスの人気者になっていました。 しかしある日、クラスでも目立たない 竹一という男子に、自分が演技をしていることを見破られます。 焦った葉蔵は彼を懐柔しようと近づき、友人付き合いをするようになりました。 友人として付き合うなかで、竹一は葉蔵に 女に惚れられるだろう、偉い画家になるだろうという、予言のような2つの発言をします。 このうち女のほうはまさに的中。 後の葉蔵は漫画家として仕事をするようになったため、画家の予言は当たらずとも遠からずの結果になります。 中学校を卒業した葉蔵は、高等学校に進学する傍ら、画塾にも通い始めます。 そこで、 年上の遊び人、堀木と出会い、酒と煙草と淫売婦と質屋と左翼思想を覚えることに。 非合法なことや社会の日陰者、そうした、まっとうな道から外れたものたちは、葉蔵にとって人間恐怖を紛らわせてくれる心地よい手段でした。 葉蔵は淫売婦のもとに入り浸り、左翼の地下運動に奔走する生活を送るようになっていきました。 しかし、ほどなく学校に行っていないことが実家にばれ、小遣いも減り、遊ぶ金に困るようになった葉蔵は死んでしまおうと思い立ちます。 カフェの女給、ツネ子と共に鎌倉の海に飛び込み自殺を決行しましたが、ツネ子だけが亡くなり、葉蔵は命を取りとめました。 葉蔵は自殺幇助罪に問われましたが起訴猶予となり、身元引受人となった父の知人、ヒラメの迎えを待つところで第二の手記は終わります。 第三の手記 高等学校を退学になり、ヒラメの家の2階に居候していた葉蔵ですが、ヒラメから今後どうやって生活していくつもりかと問い詰められ、答えることができず逃げ出します。 堀木を訪ねるも邪険にされた葉蔵は、 シヅ子という女性の家に転がり込みました。 やがて雑誌記者であるシヅ子のはからいで、漫画家として仕事をもらえるようになりましたが、そのお金は酒と煙草に費やし、徐々に酒に溺れていきます。 ある時、自分はシズ子たち親子2人の幸せを邪魔する存在だと感じた葉蔵は、アパートを家出。 今度は 京橋でスタンド・バアを営むマダムの元へ押しかけます。 バアのマダムや客は葉蔵に優しく、葉蔵を脅かすことはありませんでした。 葉蔵は、世間もそんなに恐ろしいものではないと感じるようになり、バアで客の相手をしながら酒を飲む日々が続きます。 そうして1年も経った頃、葉蔵はバアの向かいにある煙草屋の娘、ヨシ子と仲良くなります。 そして、 ヨシ子と結婚することを決め、内縁の妻として一緒に暮らし始めました。 つかの間、穏やかな日々が続きましたが、ある時、ヨシ子は人を疑うことを知らないがゆえに、商人の男を家にあげ、犯されてしまいます。 葉蔵は、ヨシ子の身が汚されたことよりも、 信頼の天才とも言えるヨシ子の純真無垢な心が失われ、自分の一挙一投足にまでビクビクと気を遣うようになってしまったことを深く嘆きました。 そのショックを埋めるように、葉蔵は再び酒に溺れていきます。 ある夜、いつものように泥酔して帰宅した葉蔵は、おそらくヨシ子が自殺するつもりで買ったのであろう、大量の催眠剤を発見。 その場で催眠剤を飲み干し、三昼夜寝たままになりますが、命を落とすことはなく目を覚まします。 催眠剤の一件の後も葉蔵はヨシ子と一緒に暮らしていましたが、 やがて麻薬に溺れていき、ヒラメと堀木により病院へ連れて行かれます。 サナトリウム(療養所)とばかり思っていた 行き先は、精神に異常をきたした人が行く、脳病院でした。 そこで葉蔵は、 自分は狂人であり、人間失格なのだと悟ります。 脳病院を退院後、葉蔵は故郷へ戻り、世話係として付けられたテツという醜い老女中とともに、何をするでもなく過ごしました。 「自分はことし、二十七になります。 白髪がめっきりふえたので、たいていの人から、四十以上に見られます。 」 という一文で、葉蔵の手記は終わります。 あとがき 場面は京橋のスタンド・バア。 マダムと、彼女の旧知の男性が、葉蔵の手記について話しています。 男性は作家であるらしく、マダムは小説の材料になるかもしれないからと、彼に自分のもとに送られてきた手記を渡したのでした。 マダムに手記を託した以降の葉蔵の生死はわかりません。 最後に、マダムは葉蔵の人物についてこう語ります。 「私たちの知っている葉ちゃんは、とても素直で、よく気がきいて、あれでお酒さえ飲まなければ、いいえ、飲んでも、…神様みたいないい子でした」 「人間失格」の読書感想文のポイント 人間失格は、1人の人間の暗い感情だけが綴られた小説です。 わかりやすい起承転結があるストーリーではないので、感想と言われても、つまらないとも面白いとも言い難いという学生さんもいるのではないでしょうか。 ここでは、 「人間失格」の読書感想文のポイントを3つ紹介します。 感想文で何を書いて良いかわからない人は、これらのポイントの1つか、あるいは複数について考え、それを言葉にして書き出してみてください。 葉蔵の人間恐怖 人間失格の一貫したテーマとなっているのは、葉蔵の人間恐怖。 自分の幸福の観念は、他人のそれとは違う。 だからそれを知られないように、道化になる。 もし道化であることが知られれば、きっと皆は怒るだろう。 しかし好かれたら好かれたで、それは所詮、演じている偽物の自分なので、喜ぶことはできず、むしろ怖い。 葉蔵は、この堂々巡りから逃れる術を見つけることができず、女や酒、麻薬に溺れていきました。 あなたは、葉蔵の人間恐怖が理解できますか? また、理解できる理由、理解できない理由はなんでしょうか。 葉蔵は、なぜそんなにも人間が怖かったのか? いったいどうすれば、その恐怖から解放されたのか。 それらをあなたなりに考えてみましょう。 周囲の人物から見た、葉蔵の人物像 作中で、葉蔵は自分の能力や容姿を誇るような言い方をほとんどしません。 しかし、葉蔵以外の人物のセリフから、葉蔵が家柄だけではなく能力や容姿にも人並み以上に恵まれ、多数の人間と交友関係を結んでいたことが見て取れます。 また、物語の最後、葉蔵は自分を人間失格と断じますが、一方で彼をよく知るマダムは、葉蔵のことを「神様みたいないい子」と評しました。 葉蔵の周囲の登場人物たちにとって、葉蔵はどのような人間に映っていたのでしょうか? そして、他人が見る葉蔵と、葉蔵自身が認識する自分には、どんなギャップがあったのでしょうか。 人間失格は、葉蔵自身の視点から綴られていますが、別の登場人物たちの視点から見た葉蔵という人間について考えてみましょう。 本当の自分と、道化の自分 葉蔵は、自分は道化であると言っていますが、本心とは違う言動を取ることは、誰しもあることです。 例えば、相手によく思われたくて、面談の時にかしこまって礼儀正しくしたり、好きな人の前で格好良く振る舞おうとしたなどの経験は、あなたにもあるでしょう。 葉蔵が道化を演じたように、あなたも道化を演じたことはありますか? そして、それはなぜでしょうか。 葉蔵は、自分を演じることで恐怖から逃れ、その一方で安心を得てもいましたが、あなたはどうですか? 演じるということについて、葉蔵と同じように感じるか、それとも違う感覚を持っているでしょうか。 本当の自分と、道化の自分について、あなた自身の経験や思うことを書いてみましょう。 月額980円でテスト対策から受験対策まで。 学び放題のオンライン塾「スタディサプリ」 塾に入るか迷っているけれど、費用や通う手間を考えるとなかなか決められない…。 そんなご家庭におすすめなのが、 月額たった980円で学び放題のオンライン塾「スタディサプリ」。 そんなに安くて大丈夫なの?と思うかもしれませんが、運営元があのリクルートと聞けば、大手だからこそできた低価格だと納得できるのではないでしょうか。 スタディサプリの提供範囲は、小学生・中学生・高校生・大学受験まで。 何度でも見直せる一流講師の動画授業• 無料でダウンロードできる授業テキスト• 勉強するごとにポイントが貯まる、楽しいゲームシステム• 自動で採点してくれるオンラインドリル• 1人1人に合わせた学習プランを自動で作る学習計画機能• 定期テスト対策• 高校受験対策・大学受験対策 980円の月額に、これらすべてが含まれています。 進研ゼミ中学講座の基本料金が月額6578円、Z会が5600円で、受験対策などは別途費用であることを考えると、980円という価格は革新的な安さ。 スタディサプリには14日間の無料お試し期間があるので、入会してから「やっぱり使わなかった」という心配もありません。 「学校の勉強だけでは、テストや受験が不安…」と感じていたら、ぜひこのお試し期間を利用して、スタディサプリのオンライン学習を体験してみてください。

次の